Point Cloud to BIM サービス:受け取るべき成果物とは?
建築・エンジニアリング・建設(AEC)業界において、ポイントクラウドからBIMへの変換サービスは、改修、修復、ファシリティマネジメント、そして正確な現況図(アズビルト)の作成に欠かせない存在となっています。しかし、これらのサービスの価値は、単に3Dモデルを受け取ること以上のものです。信頼できるプロバイダーは、ネイティブBIMファイル、明確なドキュメント、検証済みのポイントクラウドデータ、そしてプロジェクトのリスクを守るための体系的な精度保証プロセスを提供します。 本記事では、プロのポイントクラウドからBIMサービスにおいて、受け取るべき主要な成果物について解説します。 エンドツーエンドで、ポイントクラウドデータから精度管理とQAチェックを統合した構造化BIMモデルへの変換プロセスを示しています。 I. BIM成果物の中核となる内容 BIMモデルは、ポイントクラウドからBIMへの変換サービスにおける中心的な成果物ですが、その有用性はソフトウェアの互換性、編集可能性、そして適切な詳細度(LOD)に依存します。 1. ネイティブで完全編集可能なBIMモデル 高品質なサービスでは、IFCエクスポートだけでなく、必ずネイティブプロジェクトファイルを提供する必要があります。 ポイントクラウドデータからネイティブBIMモデルを作成するデモ動画では、壁、開口部、床、構造要素などがBIMソフトウェア内で直接モデリングされる様子を示しています。 https://youtu.be/itMiM3DMj-I?si=lDpvR6dIRB1HZoTU これが重要である理由: Archicad(.PLN/.PLA)やRevit(.RVT)などのネイティブ形式は、完全な編集機能を提供します。 IFCは作業用のフォーマットではありません。参照・交換用であり、ほとんどの IFC要素は編集できず、描き直す必要があります。 BIMモデルは、レイヤー、テンプレート、命名規則、ドキュメント要件など、貴社の内部基準に従って構築されるべきです。 ネイティブで編集可能なファイルは、ワークフローへのスムーズな統合を可能にし、再作業を最小限に抑えます。 編集可能なネイティブBIMファイル(RVT/PLN)と、編集不可の参照用ジオメトリとして使用されるIFCファイルの比較図。 2. ハイブリッドまたは統合型BIMモデル 多くのクライアントは複数のプラットフォームを使用しており、例えば建築にArchicad、設備(MEP)にRevitを使うケースがあります。このような場合、各ソフトの強みを組み合わせたハイブリッドBIMモデルが提供されることがあります。 例: 建築モデルはArchicad、MEPモデルはRevitで作成 建築とMEPを単一のプラットフォームで完全統合し、ソフト間の互換性問題を回避したモデル この統合モデルにより、建物全体を一貫性のある形で正確に把握できます。 3. プロジェクトニーズに基づく詳細度(LOD) 必要な詳細度は、クライアントの目的や用途によって異なります。 主なポイント: 文化財や修復プロジェクトでは、複雑な形状や保存要件により高い精度と詳細度が求められます。 [...]











